発達障害ライフハック
今週は私の障害についてお伝えしていこうと思います。
まず、私の障害についてです。
現在、私は発達障害の中のADHDとASDとして診断されています。
昔からみんなと同じことができないことで悩み、苦しんできました。
特に苦手だったのが、物事をうまく要約して話すことです。
今ではADHDという障害の認知が世間に広がっていて、
この問題は結構有名な話なのですが、
私が小さい頃は、まだ今ほど世間の認知は広がっておらず、
小学、中学校時代は問題児扱いをされていました。
誰と話をしても、話が通じない、何を言っているのか分からない。
と評価され、不思議ちゃん扱いをされてきました。
この問題がなぜ起こるのかというと、
話す内容の整理が、自分でも出来ていないからです。
誰かに何かを伝えるとき、まず大切なことから話しておき、
あとで不足部分の補足をしたりしますよね。
ADHDの場合は物事全てに対して、優先順位をつけることが苦手であり
会話の内容も、大切な内容と枝葉末節の内容もごちゃまぜに
話してしまい結果として、相手に何を伝えても理解されない
という結果になってしまいます。
私自身もこういったコミュニケーションの基礎的な部分に問題があり、
大学時代でも、「で、結局は何が言いたいのか?」とダメ出しされることが
頻繁に起きていました。
会社に入ってからも、報連相は大切ですよね?
私はそれが全くと言っていいほど、できなかったのです。
何を伝えたいのか、何に困っているのか。どうしてほしいのか。
上司や先輩社員にうまく伝える事ができず、怒られてばかりの毎日でした。
次第に誰に何を話しても怒られるので、会社でも話せる社員が減っていきました。
報連相ができないことと、不注意による初歩的なミスの連発
この二つの原因で、社内でも問題社員扱いされるようになりました。
この失敗の連続は私個人の努力では、簡単に解決できず、
最終的に抑うつ症状と不安障害になり会社を辞めざるをえなくなりました。
退職の際にかかった精神科医で発達検査をした結果、
上述のADHDとASDと診断されたのです。
それ以来ADHD的症状の緩和のために、服薬による治療を継続しており、
現在は、私に合うお薬と出会うことができ、少しずつ症状が改善してきています。
また症状を問題に変えないための工夫も継続しています。
伝えたいことが伝わらないという問題についてです、
これは自分でも伝える内容を要約できていないため発生する問題です。
なので、気付いたことはまず、メモするように癖をつけて、
いつでもメモができるように、大きめのノートとペンを常に携帯するようにして、
伝える前の前準備として、ノートに話すことを落とし込み、
自分なりに優先順位をつけてから、話すようにしています。
医師との診察のときもそうです。
限られた時間内に伝えるべきことを伝えないといけないので
事前に話す内容をノートに記して、診察に臨むことで、伝え忘れが減りました。
そして聞いたそばから忘れるという、短期記憶が乏しい問題についても、
ノートとペンで解決しています。
自分は忘れやすいということを前提に、常にメモを取ります。
そして、取ったメモも失くしやすいという前提で、小さいメモ用紙ではなく、
大きめのノートに何でもメモしていくのです。
焦っていても、このノートのどこかに書いてあるという安心感で
目的のメモを探し出すことができるようになりました。
これ以外にもADHD特有の不注意による初歩的なミスを多発していました。
これが忘れ物です。
講義や会議に必要な書類を忘れたり、書類を失くしたりするミスがありました。
この対策は、巨大なクリアファイルに大切そうな資料をすべて入れ込むことです。
小さなクリアファイルに分別して保管することは理想ですが、
それだと、間違えて入れたり、そもそも入れなかったり、失くしたりすることが
多かったため、最終的に巨大なクリアファイルに詰め込むことで、
重要書類の紛失対策を行うことができました。
発達障害は他の障害と比べて、周囲の理解を得ることが難しいことが多いのが現状です。
個人の努力不足と捉えられたり、ともすると怠けや甘えと評価されることもあります。
そして周囲はもちろん、自分自身でも発達障害の認識が薄いと
医療機関への受診が遅れ、結果として発覚が遅れることもあります。
私自身、小学生時代の時点で、発達検査の結果、
発達障害の可能性があるとされていましたが、
両親はそれを否定し、治療を受けさせず、障害者として認めることもしてきませんでした。
結果としては、発達障害が原因で学校や職場にて問題行動が顕著になり、
抑うつ症状に悩んだ末に、精神科医を受診して発覚したのです。
こういった経験から、発達障害の当事者の一人として、
周囲や自分自身で違和感に気付いたら、
できるだけ早く医療機関に相談して欲しいと思っています。